007 ジェームズ・ボンドと酒
1.シャンパン編
原作およびスクリーンのジェームズ・ボンドは、「ドン・ペリニヨン」(Dom Pérignon)を好む。
「ボランジェ」(BOLLINGER)は、ボンド映画にはお馴染みの銘柄である。
画像は「ムーンレイカー」の冒頭のシーン。
原作「カジノロワイヤル」や映画「ロシアより愛をこめて」ではテタンジェ(TAITTINGER)が出てくる。
しかし、「BOLLINGER」はボリンジャー、「TAITTINGER」はタッティンジャーと読んで恥をかきそうな名前だ(笑)
ボンドにとって、ギャンブルとシャンパンは切り離せない。
(画像は私が所有している「カジノロワイヤル・セット」)
2. カクテル編 ウォッカ・マティーニ (ヴェスパー)
ウォッカ・マティーニは、小説「カジノロワイヤル」で小説内のボンド(つまりイアン・フレミング)が考案し、その後ショーン・コネリー時代の007映画で何度も出てきたため一躍有名になった。
それまでマティーニはウォッカではなくジンがベースで、ベルモットを入れてステア(かき回す)のが一般的だった。
しかし、ボンド仕様のウォッカ・マティーニは下記を入れる
①イギリス産ゴードンズのジン
②ロシア産(またはポーランド産)ウォッカ (①②両方を入れる)
③フランス南西部ボルドー産アペリティフワインのキナ・リレ(通常のマティーニはベルモットを使う)
④薄くスライスしたレモンの皮(通常のマティーニはオリーブの実を入れる)
そしてステアでなくシェイクしてキンキンに冷やすのである。
ボンド映画の中では2006年の「カジノロワイヤル」でウォッカ・マティーニが復活した。
映画内でダニエル・クレイグのボンドが恋に落ちたヴェスパー・リンドの名前から「ヴェスパー」と命名した。
なお、現在ではカクテル専門店や有名なホテルのバーなどでは「ヴェスパー」または「ヴェスパー・マティーニ」とオーダーすればボンド仕様に近いウォッカ・マティーニを作ってくれる(現在キナ・リレは販売されていない)。